PTSDについて

主な症状

フラッシュバックは目の覚めているときに体験されるものですが、寝ている間に悪夢としてみることもあります。フラッシュバックの起きたときは強い動悸、息苦しさ、体の震えなどの身体症状もみられます。

そして、生活のなかではその出来事を思い出させる場所や人、物を避けようとします。その出来事に関する話をすることも苦痛で、話したがらないかもしれません。実際、その出来事の所々が記憶から抜け落ちていて、筋道を立てて話せないこともあります。

目が覚めている間は神経過敏で、小さな物音にも過敏に反応したり、他者の些細な言動に非常にイラついたりします。あいさつのときに不意に肩を触られたりしたくらいでも過剰に驚くこともあります。

食欲は落ち、眠ることが難しくなります。最初は不思議と体の疲れを感じないことがありますが、そのうち身体的疲労で日常生活がままならなくなることがあります。

そして自分に自信をなくし、他者を信じられず、世間や自分の将来に絶望するような気持になります。

治療の例

薬やカウンセリングでの治療が一般的です。薬は患者様個人に合ったものを選ぶことが大事なので、飲んでみてどうだったか、治療者に感じたまま報告することが大切です。

カウンセリングでは様々なことを行います。フラッシュバック時に生じる身体症状を落ち着かせ、思い出すのも恐ろしいような記憶を「不快だけど思い出せる記憶」にしていったり、患者様が今現在の生活を十分に満喫できるようにお手伝いするなどです。

患者様の状態によって、そのとき何を治療の焦点にすべきか変わってきます。